みんなで創る度会県!度会県民参加型プロジェクト

伊勢市度会県おんらいん♨さろん

地域にないものをつくった方がおもしろい

「たくさんの人が求めているものは必ず作る人がいるので、私はそこからこぼれてきたものを拾う」「自分たちが前面に出るというより水面下で動いていたいですね」
中心人物となって活動しているわけではないけれど、確実に周囲を変えつつある、そんな不思議な影響を地域にもたらしているゲストの橋本さん。
本編終了後には懇親会も行われたオンラインサロン第4回の模様をダイジェストで紹介します。

コロナ禍でも度会県とつながれる新しい関係づくりのためスタートした「度会県 × OTONAMIE おんらいん♨さろん」。
県内でウェブマガジンを運営している「OTONAMIE(オトナミエ)」とともに度会県エリアで活躍するキーパーソンを毎回ゲストに迎えて開催しています。

12月23日の第4回のゲストは、伊勢市の河崎(かわさき)地区で民泊の運営やショップのマネジメントなどを手掛ける 橋本ゆき さん。
(橋本さんのプロフィールなどはOTONAMIEの コチラ の記事からどうぞ)
河崎には趣のある蔵や古民家があり、おしゃれスポットとして観光客も増えてきているのですが、橋本さんによれば「以前の河崎は観光地じゃなかった」とのことです。
そんな河崎で橋本さんが挑戦したこと、そして地域に起こった変化についてお話ししてもらいました。

目次
1.ゲストとファシリテーターのトークライブ
2.参加者とゲストのトークセッション
3.第二部!年忘れ懇親会

1.ゲストとファシリテーターのトークライブ

画家、デザイナーなど幅広い分野で活動する伊勢市のクリエーター、中谷武司さん。
今回のゲストの橋本さんは中谷さんと元・夫婦であり、結婚を「卒業」した今も、様々なかたちで中谷さんの活動に関わっています。
(ちなみに橋本さんは中谷さんのことを「武司くん」と呼んでいます)

ファシリテーター:OTONAMIE代表の村山さん(以下「村山さん」)
中谷さんの活動はいろいろありまして、OTONAMIEでも 記事 を書いたのですが、たとえばコレ。

河崎で働くオジサマ達が女装してそれをモノクロ写真で撮る「セブンガールズ」という作品です。
この写真の被写体は鉄工所の経営者さんですね。いつもボーダーの服を着ている通称「ボーダーキング」と呼ばれている方が「パリのおばちゃま」に扮したものです。

(村山さん)
橋本さんは、中谷さんがデザインした商品を販売するショップ「中谷武司協会」のマネジメントをするなど、中谷さんとの活動を続けています。

  • ショップの外観(OTONAMIEが取材した当時のもの)

(橋本さん)
武司くんと結婚していた頃は、ワインバーを経営するなど武司くんとは別の仕事をしていましたね。

  • 橋本さん

(村山さん)
河崎って、観光地でもあるんですけど、もともと住んでいる人の暮らしも残っているのがいいと思ってます。
近くには伊勢神宮っていう“メガ”観光地があって、大型バスに乗ってうわっと観光客がやって来るというイメージがあるんですが、その中でもアートなどを求めている人たちが少数ながらいるんですね。
そういう人たちに向けて開発したのが、中谷武司協会で売っている「サトナカクッキー」と聞いたのですが、そこを詳しく教えてもらっていいですか。

  • サトナカクッキー

(橋本さん)
ワインバーをやっていた頃、一人で伊勢に来る若い女性の観光客が増えていたんです。
でも当時の伊勢にはそういうお客さんの受け皿がなかったんですね。
お土産にしても、伊勢のお土産ってお餅が有名ですが、お餅って重たいので女性向けじゃないかなと思って。
もうちょっと気軽なお土産がないかと考えて、それでクッキーを売ろうと思いついたんです。

(村山さん)
お客さんから「ここ良いところですね」と言われて、この河崎にも観光客が来るんじゃないかと気づいたそうですね。そこでまず取り組んだのが、地図を作ることだったと聞きました。

(橋本さん)
接客の仕事をしていると、お客さんにおすすめの店を聞かれるんですね。
それで毎回地図を書いて説明するのがめんどくさかったので、あらかじめ書いておけばいいやって思ったんです。
でも市役所や観光協会の地図でちょうどいいのが無かったので、自分たちが紹介したい店を全部載せた地図を作っちゃいました。

 

  • 当時橋本さんが作った地図(橋本さんのnoteより)

(村山さん)
新しいお土産の開発に地図づくり、あと民泊の運営と、いろんなことをやっているのは、やっぱり面白いからですか。

(橋本さん)
それだけじゃないですね。
基本的に商売って、困った人への手助けから始まるでしょ。
サトナカクッキーも手軽なお土産がなくて困っているお客さんがいるから作ったし、民泊も、伊勢に来たけどビジネスホテルじゃ味気ないって考えているお客さんに向けて始めたものですし。

  • 橋本さんが運営する民泊施設「たらちね」

(橋本さん)
たくさんの人が求めているものは必ず作る人がいるので、私はそこからこぼれてきたものを拾うような感覚でいます。

 

(OTONAMIE副代表の福田さん)
私は橋本さんがnoteというサイトで書いている記事がすごく好きです。
(リンク1 中谷武司協会のページ
(リンク2 橋本さん個人のページ
毎日テーマを決めて、そのとおりに暮らしてみて、こう思ったみたいな記事が多いですよね。
例えば「車に乗る生活を止めてみよう」という記事があるんですが、そういうテーマ設定をいつも考えているんですか。

 

  • OTONAMIE代表の村山さん(左)、副代表の福田さん(右)

(橋本さん)
考えていますね。実験するのが好きなんです。
3月から車無し生活をしていますが「けっこうやれるやん!」っていうのが正直な感想です。
実家の田んぼで農業にも挑戦しているんですが、ただお米を作るだけじゃなくて、無農薬でどこまでやれるかなっていう実験ですね。
実験して、失敗するのが大好きで。
失敗するとどこが悪かったのかって考える。それを克服すると自分のものになる。
そうすることで、どんどん身につくような気がしています。

2.参加者とゲストのトークセッション

いつもはZoomのチャット機能を使って質問を受けるのですが、今回は懇親会で交流する予定だったので、顔見せを兼ねて参加者の皆様に直接質問をしてもらいました。

・地域のコミュニティに興味があって参加しました。
全国のいろんな地域のZoom会議に参加しているんですが、誰かが居場所を作って、そこに少しずつ人が集まってくるというパターンが見えてきています。
誰かが主導するんじゃなくて、似ている者同士がつながってくるのが面白いと感じています。

(橋本さん)
ドップリつながるんじゃなくて、個別にときどきつながる感じですね。
結果をすぐに求めると付け焼き刃みたいになっちゃうので、「小さいことから始めて、そこに1人来て2人来て」という風に進める方が時間はかかるけど強いものができます。

(村山さん)
今までオンラインサロンをしてきて見えてきたんですが、設計図を書かずに楽しんで始めたことに人が集まってきたというのが共通しているような気がします。

・初めての方でも迷わず行けるよう、最寄り駅から「たらちね」までどうやって行けるのか紹介してもらえますか?

(橋本さん)
最寄りの伊勢市駅からは歩いて10分かからないです。
皆さん今はスマホで調べながら迷わないように来てもらうんですが、迷うのも大事なことです。
迷うと思いもかけない珍しい景色を見れたり、街の人に案内してもらったり、発見があるんですよ。
お客さんからは分かりにくいとお叱りを受けることもありますが、ハプニングも含めての旅だと思っているので「この目印を見れば来られる」という風には案内していないですね。

  • 「たらちね」の中にある地図…のような不思議なアート

・度会県民のように外部の力を借りてやりたいことはありますか。
特にいまはコロナの時代なので、離れている人からも力を借りて河崎を盛り上げるアイデアがあれば教えてください。

(橋本さん)
いま伊勢市でクリエイターズ・ワーケーションという企画をやっていて、伊勢を訪れたいろんなクリエイターが私の店に来てくれています。
来てもらったクリエイターが帰ってからも、つながりを持ち続けてアクションにつなげるのが大事かなと思っています。
ただ、河崎だけを盛り上げたいとは考えていなくて、地域全体を盛り上げたいので、自分たちが率先して何かするというよりも水面下で動いていたいですね。

3.第二部!年忘れ懇親会

いつもはオンラインサロンのみで終了するのですが、今回は橋本さんからの提案で第二部として懇親会を実施しました。
参加者のみなさんに今回のオンラインサロンに参加した理由をお聞きしたので、その一部を紹介します。

・転勤族でこれまで日本を十数か所周ってきて、住んだことのない場所に住みたいと思い、退職した今では京都と奈良の県境に住んでいます。
最近はZoomで日本全国の地方で頑張っている方たちの会議に参加しています。

・福井県から参加しました。
今年8月からここに住んでいますが、それまでは2年くらい東京を拠点に1か月くらいいろんなところで住み込みのバイトをしながら移動する生活をしていました。
今は近所のおじいちゃんから借りた家を改装し、地元の人が集まったり、お店や農業に挑戦したりできる場所を作ろうと思っているので、その参考になればと思って今日は参加しました。

・伊勢市の隣の鳥羽市に住んでいます。
元々はこのオンラインサロンの1回目のゲストである浅尾さんと知り合いになりたくて参加しました。
自分でもまちづくりのサークルをやっていて、最近は「お寺でマルシェ」というイベントを開きました。
ゆるく活動しているのですが、いろいろ課題もあるので今後の参考になればと思って今日も参加しました。

  • 「お寺でマルシェ」の告知。ビニールテープを貼って作ったそうです

・神奈川県に住んでいます。
オンラインサロン2回目のテーマ「場づくり」という言葉に惹かれて参加しています。
全国各地にそういう自分がふらりと行ける拠点があればいいなとか、自分が今いる場所からでも各地のまちづくりのお手伝いや魅力発信などに関われたらいいな、などと思っています。

・東京都に住んでいます。
祖父が三重県の伊賀市の出身で、よく昔話をしてくれていたのですが、ちゃんと聞いていなかったのを今になって後悔していて、それで先人の思いとか昔の人の生活とかを大事にしたいと考えています。
今は東京に住んでいるんですが、東京一極集中より全国が盛り上がっていてほしいので、祖父の故郷である三重県も盛り上がってほしいという思いから参加しました。

・関西や九州に住んでいたんですが、今年2月に伊勢市に引っ越してきました。
大阪に住んでいた頃にまちづくりに関わっていたんですが、そのときは中心となる人たちが物事を回していた印象があります。
でも今日お話を伺ったように、なんとなく、みんなで集うというのが面白いなと思いました。

・埼玉県に住んでいます。
3年くらい前から移住をしたいと考えていろいろ活動した結果、今では長野県との二拠点生活をしつつ、東京で移住相談の仕事をしています。
この仕事を通じて、地域の活動を民間の人が面白がってやっているところは人が集まる、という現象を見てきたのですが、三重県でもこの「度会県」のように各地で面白いことの「のろし」が上がっているような印象を受けています。
そうした地域の魅力を知り、自分の言葉で語れるようになることで、多くの人が地方に向いていってそこに関われるようになるお手伝いをしたいという思いで参加しました。

 

全国各地からご参加いただき、ありがとうございました!
日本のあちこちに、地域を面白くしたいとがんばっている方やグループがあることが今回のサロンでよく分かりました。
度会県を盛り上げたい気持ちで始めたこのオンラインサロンですが、他の地域で活動されている方々にも参考にしてもらえたらありがたい限りです。

次回以降も魅力的なゲストをお招きしますので、全国からのご参加をお待ちしております。
(次回の募集は コチラ から)

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