みんなで創る度会県!度会県民参加型プロジェクト
大台町度会県×奥伊勢テラス 関係案内プロジェクト
地域おこし協力隊卒業後に起業!大好きな町に定着した女子の移住物語【度会県×奥伊勢テラス連載コラムvol.2】
大台町の観光案内所「奥伊勢テラス」と度会県がコラボし、奥伊勢テラスを、人と人との関係づくりも案内する”関係案内所”にステップアップさせる「度会県×奥伊勢テラス 関係案内プロジェクト」!
プロジェクトの一つとして連載する本コラムでは、実際に大台町で活躍している移住者や、関係人口(※)と言われる人たちのホンネの体験談を聞き出し、紹介していきます。
※特定の地域に継続的に多様な形で関わる人のこと。よく「観光以上移住未満」と例えられたりします。
~目次~
1.住みたい町に移住するため選んだのは「地域おこし協力隊」
2.自然と隣り合わせの生活を送り、想いを届けたい
3.田舎暮らし定着までの苦労は
4.大自然を満喫!物々交換も⁈移住後の楽しい生活
5.中川さんに聞く田舎暮らしのコツ
1.住みたい町に移住するため選んだのは「地域おこし協力隊」
度会県×奥伊勢テラス連載コラムvol.1では、現役地域おこし協力隊に「初めての田舎暮らし」のコツを伺いました。
「地域おこし協力隊」とは、都市地域から過疎地域等の条件不利地域へ移住して、地域協力活動を行いながら、その地域への定住・定着を図る総務省の取組です。
※参考リンク(総務省ウェブサイト)
https://www.soumu.go.jp/main_sosiki/jichi_gyousei/c-gyousei/02gyosei08_03000066.html
今回お話をお聞きするのは、大好きな町に移住したくて、その町が募集していた地域おこし協力隊にチャレンジし、卒業後も町に住み続けるために起業したという中川潔美(きよみ)さんです。
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大台町の柚子畑にて
2.自然と隣り合わせの生活を送り、想いを届けたい
20代の頃に行ったスリランカでアーユルヴェーダ(インド・スリランカ発祥の伝統医学)にハマり、植物の持つ不思議な力や美しさに魅了され、日本に帰国後、自然療法士の資格を取得。以後、自然と隣り合わせの生活を選び、恩恵を得て生きているという中川さん。
魅力に引き寄せられ以前から何度も足を運んでいた三重県大台町に移住するため仕事を探して、当時募集していた地域おこし協力隊に応募したそうです。
Iターンで移住した大好きな大台町で暮らしていくため、協力隊卒業後「もりのしずく」を開発し起業されました。
「私は、小さな頃から自然が大好きでした。家の徒歩圏内には、野いちごやアケビ、柿、びわ、金木犀などが生い茂り、よく友達の家に田んぼの畔やキラキラと魚が泳ぐ川を渡って遊びにいきました。今の世の中では、簡単に見つけられた植物や魚でさえ、十分に探さないと見つからなくなり、生態系も変わってきたように思います。もし、私たちが手に取るたった1つの商品でさえ、全てが繋がっているとどこかで意識できたなら、商品の選び方も変わり、作り手や私たちのあり方も変わり、やがては自然の美しさも変わるように思います。ただ美味しいだけではなく、森に住む今の自分ができること、これからくる未来の地球を意識した商品をお届けしたいと思っています。」
中川さんの作った商品は、奥伊勢テラスでも取り扱っています。
無添加果肉入りシロップ もりのしずく
3.田舎暮らし定着までの苦労は
3.田舎暮らし定着までの苦労は
Q.住む家はどうやって見つけましたか?
「私の地域おこし協力隊の配属先は『道の駅奥伊勢おおだい』でした。仕事が決まっても、当時の空き家バンクには条件に合う物件が出ていなくて、道の駅の駅長の紹介で最初の家を見つけました。」
Q.いざ移住してみて、大変だったことはありますか?
「独身で移住したので、荷物を運ぶとか女性の力だけでは大変なこともありました。また、畑をやりたかったんですが、畑の借り方が最初は分かりませんでした。近所の人にお願いし、畑の持ち主を探してもらい、一緒に頼みに行ってもらって、やっと家の近くの畑を借りることが出来ました。」
「実は私、大台町内を何度か引っ越ししているんです。大台町に住みたい!と移住してきましたが、町は広いので、本当に住みたい場所が見えてくるまでに数年かかりました。移住してみて、そういえば私が大台町を好きになった最初の場所は、ホタルや野兎を見て感動したあの場所は、大台町の『薗』という地区だったんだ、と後に判明しました。」
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おおだいフォトコン2020「大台町の星空」 撮影場所:大台町薗
大台町薗は、森の中のホテル「奥伊勢フォレストピア」がある地域です。宿泊時に楽しむ夜の星空観測も魅力のひとつ。
「今住んでいる家は理想の場所に近くて、ずっと住みたいと思えます。でも、移住するまでは想像していなかった部分として、自然と隣り合わせの暮らしは危険とも隣り合わせであると分かりました。ムカデやダニなど・・・興味を持っていただける方がいれば、またの機会にその辺りは詳しくお話しします(笑)」
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「もりのしずく」製造工場にて
4.大自然を満喫!物々交換も⁈移住後の楽しい生活
Q.中川さんが感じる田舎暮らしの良いところは?
「自然が好きなので、植物、星空など自分を癒してくれる贅沢な感動材料がたくさんあります。窓を開けて大自然が広がっているという特別感!都会では味わえませんよね。」
「近所付き合いしていると、物々交換が楽しくて、いつも旬の美味しいものが届くんです。
田舎ならではの助け合いの精神が残っていて、困ったことがあれば助けてもらえる。
例えば、畑に水が流れ込んできたとき、大雨の中近所の人が助けてくれました。
水道管が凍結して破裂した時も、メーター調査の人が、数値が異常であることを人伝えに連絡してくれて難を逃れました。」
Q.移住後に始めたという畑仕事はいかがですか?
「町には、耕作放棄地を何とかしようと動いているグループがいました。私も声を掛けてもらい、畑で地元の人と漢方や薬草を栽培しています。また、自分の借りている畑では、自家消費するための野菜と、道の駅へ出荷する野菜、ローズマリーなどのハーブは商品に使っています。この前レモンの木を植えたので、今後収穫できるまでに育ったら、商品に使用するのが夢です。」
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柚子生産者・小掠悟さんと
5.中川さんに聞く田舎暮らしのコツ
Q.田舎暮らしに興味がある方へ、先輩としてのメッセージをお願いします。
「自分で楽しみを見つけられる人、料理やクラフトなど素朴な趣味で一人の時間を楽しめる人は田舎暮らしに向いていると思います。自分と対話できる場所を持ちたい人、自然が好きな人、ヨガや瞑想好きの人にも最適ですよ。
人との刺激や新しいものからの刺激を求める人には合わないかもしれませんね。」
「移住してきたばかりの頃は地域の方から警戒心を持たれてしまい、疎外感を感じることもありましたが、慣れてくると家族以上に親しくしてくれます。
表面だけにとらわれず、ゆっくりのんびり慣れていくといいと思います!」
「注意点としては、車がないと生活できません。自転車があればなお良し!身近に自然があるので、アウトドアや登山好きにはおすすめです。私も登山靴を買ったので、これからアウトドアをやっていこうと思っています!」
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大台町薗、北総門山ハイキングコース
憧れの三重県大台町に住むことを目標に、地域おこし協力隊に着任。3年後卒業を迎え、メッセージを込めた素敵な商品を開発し起業。移住の夢を実現し、新たな目標に向けて挑戦し続ける中川さん。生き生きと輝くその姿や暮らしぶりは、「もりのしずく」のInstagramからも見ることができます。ぜひ覗いてみてください。
(取材・構成 奥伊勢テラス 西口茉実)
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奥伊勢テラス(大台町観光協会観光案内所)
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平日9:00~16:00、土日祝9:00~17:00
電話番号 0598-84-1050
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