みんなで創る度会県!度会県民参加型プロジェクト
志摩市読んで応援!みんなで考えよう!連載コラム
第4回「今みたいな時代だからこそ度会県らしさが出せる」
これからの地域との関わり方について想像するきっかけとなるコラムの連載第4回をお届けします。
引き続き、東京大学の「フィールドスタディ型政策協働プログラム」をきっかけに度会県民となった方に寄稿いただきました。
今回のコラムでは初めて「離島」が舞台になります。
島ならではの、のんびりした雰囲気が伝わるコラムをお楽しみください。
(寄稿者のプロフィールは2020年時点のものです。)
定期船を待つ時間すらも心地良かった
Q.自己紹介と、度会県との関わりを教えてください。
A.
(奥山)
法学部4年の奥山圭太(おくやま けいた)です。2018年度に志摩市の渡鹿野島(わたかのじま)で活動しました。
(小宮山)
同じく2018年度に志摩市の渡鹿野島で活動した、教養学部3年の小宮山俊太郎(こみやま しゅんたろう)です。本日はよろしくお願いいたします。
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旅館からの景色。島から対岸が一望できます。
Q.なぜフィールドスタディに参加しようと思ったんですか?
A.
(奥山)
地方創生に関心があったのと、単純に2年生のときが暇だったというのがあります(笑)。
(小宮山)
首都圏の生まれ育ちだったので、一度は首都圏以外の地域に飛び込んでみたいと考えていました。
Q. 渡鹿野島に来てビックリしたことはありますか。
A.
(小宮山)
魚介類がとても美味しかったです。行く前から楽しみにはしていたのですが、予想以上でした。地元に戻ってから暫くは、もう魚を食べなくていいかな、となっていました(笑)。
(奥山)
時間の経つスピードが都会よりも遅く感じたことです。島と本土を結ぶ定期船を待つ時間のような空いた時間は、あまり都会では経験しませんが、それすらも心地良かったです。
地域の歴史をつないでいこうとする皆さんの想いも素敵だなあと
Q. フィールドスタディではどのようなテーマに基づいて活動しましたか。
A.
(奥山)
「空き家・空き店舗の活用による賑わいの創出」がメインテーマでしたが、県や市の方をはじめ住民の方は、私たちにかなり自由を与えてくれました。そのため、最終的には移住という大きな目標に向けてどんなことから始められるか、というのを考えました。
Q. 活動を通じて知った、度会県民の皆さんに伝えたい渡鹿野島の素敵なところはなんですか。
A.
(小宮山)
島ならではの絶景です。定期船に乗りながら島に向かう時に見える景色が特におすすめです。
昔は島民の方が泳いで渡ることもあったらしいので、一度くらい泳ぎながら景色を眺めたいなとは思ったのですが、結局泳がないまま終わったのは若干心残りですね(笑)。
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渡船の中から。天気の良い日にはこのような景色に出会えます。
(奥山)
周りを海に囲まれた「島」だからこその豊かな自然はもちろん、先ほども述べた「ゆったりとした時間の流れ」は、なかなか住民の方が気づきにくい魅力ではないでしょうか。また、天王祭(※)の際に感じたのですが、地域の歴史をつないでいこうとする皆さんの想いも素敵だなあと思いました。
※天王祭(てんのうさい)…江戸時代から200年続く祭り。2020年は新型コロナ感染症拡大防止のため中止になったほか、2021年7月に実施予定である七年に一度の大祭(おおまつり)は、人口減少で必要な人手を確保できず開催できない見通しとなっている。
Q. 渡鹿野島の皆さんに提案したい、度会県民の力を借りて実現できそうなことはありますか。
A.
(奥山)
よりたくさんの人に渡鹿野島を知ってもらうためにも、SNSを通して島の様子を発信していただきたいです。そして度会県民の力を借りて拡散してもらえると、「バズる」きっかけになるかもしれません。
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島内散歩中の一枚。島内には多くのネコがいます。
この課題の解決をライフワークの1つにしてみたい
Q.フィールドスタディの活動を通じてどんなことが変わりましたか?
A.
(奥山)
地域に潜り込んで活動をするなかで、まだまだ地方・地域には可能性があるなと思いました。
渡鹿野島のように、知っている人は少ないけれども素晴らしい地域があるという事実や、地域の活性化に向けて取り組む人たちの多さにすごく感銘を受けました。
また、漠然と抱いていた「地方はこのままで大丈夫かな」という思いが、より身近に切迫したものになったと思いますし、この課題の解決をライフワークの1つにしてみたいとも思うようになりました。
(小宮山)
地域のことがもっと好きになったと思います。実際に飛び込んで多くの方と関わるなかで、島はもちろん、度会県全体に愛着を抱くようになったと思います。
また、生まれ育った町への愛着も深まりましたね。今まで訪れたことのない地域を見ることで、普段暮らしている環境の魅力を感じる機会にもなったと感じています。
Q.フィールドスタディが終わったあとの度会県との関わりはどうなっていますか?
A.
(奥山)
アイランダー(※)という都内のイベントに行った際に、渡鹿野島の近況を伺い、自分たちの取組がどう進んでいるのかについて話を聞きました。今後はSNS等でも積極的に繋がっていきたいですね。
※ 全国の島が一体となって島の持つ自然・歴史・文化・生活などのすばらしさをアピールする、「離島」と「都市」との交流事業。
http://www.i-lander.com/2019/index.html
(小宮山)
僕は、「みえフェス」(※)のイベントで渡鹿野島での経験についてお話をする機会を頂いたり、奥山さんと同じようにアイランダーに行ったりですね。ただ、フィールドスタディが終わってからまだ現地には行けてないので、落ち着いたら遊びに行きたいです。
※ 三重県出身の学生・若手社会人等が中心になってイベントなどを不定期に企画・運営しているコミュニティ。
https://mie-uiturn.jp/
お互いの想いを共有できたらいいなと思っています
Q.コロナ後の社会は、人と人との距離を意識することが必要になると言われています。そのような社会であっても度会県民にできることがあるとしたら、それはどんなことでしょうか。
A.
(小宮山)
度会県の名産品を食べたり、絶景の写真を見て思いを馳せたりとかですかね。
あとは、県民がある意味もっと密になれるように、こうしたコラムや応援メッセージ機能などを活用して、お互いの想いを共有できたらいいなと思っています。
度会県の面白いところは、現地に住んでいなくても県民になれる、というところなので、むしろ今みたいな時代だからこそ「度会県らしさ」が出せるのかな、とも思いますね。
Q.最後に、渡鹿野島の方へのメッセージ、また度会県民へのメッセージをお願いします!
A.
(奥山)
渡鹿野島の皆さん、ご無沙汰しております。お元気ですか?
新型コロナウイルスを乗り越えて、また再会できる日を心から楽しみにしています!
(小宮山)
度会県民の皆さんにも、落ち着いたらリフレッシュも兼ねてぜひ島に足を運んでいただけたらと思います!
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島内散歩中の一枚。右下にあるのは、かつて漁業で浮きとして使われていたびん玉。
最後まで読んでいただきありがとうございました!
アクティブな二人は、東京に戻ってからも都内のイベントに出るなどして度会県とつながり続けてくれているようです。
今はこうしたイベントの開催が難しくなっていますが、その分、度会県のようにウェブ上でも想いを共有できる場が求められているのかもしれません。
引き続き度会県では、リアルでもバーチャルでもつながれるような交流の形を模索していきたいと思います。
それでは次回のコラムもお楽しみにお待ちください!